Archive for 1月 19th, 2010

事故歴把握義務付け 「診断・講習逃れの移籍防ぐ」

火曜日, 1月 19th, 2010

国土交通省はタクシーやトラックなどの事業者が運転手を採用する際、事故歴を把握するよう義務付けた。過去に事故を起こしたドライバーが、定められた適正診断や講習を受けないまま、別の会社で運転するケースが相次いでいるため。事故歴の把握を怠った違反事業者には、警告や車両使用停止などの処分を科す。

運転手が過去に重傷者、死者が出る人身事故を起こすなどした場合、刑事罰などとは別に、国交省はタクシー、トラック、バス事業者に対して、運転手に独立行政法人「自動車事故対策機構」の各地の支所での適正診断と、自社内での6時間以上の安全に関する講習を受けさせることを義務付けている。

しかし、診断を実施しなかったり、講習を受講しなくても罰則がなかったこともあり、ドライバーが事故歴を事業者側に伝えないまま、同業他社に移籍する例が多発していた。

過去に危険な走行で事故を起こした運転手が運転の仕方を改めないまま乗客を運ぶことにもなりかねないと、問題視されていた。

同省は昨年に改正した告示で、事業者側に、採用する運転手の事故歴を把握させ、安易な「渡り」を防止することを狙う。

具体的には、事業者側へ、採用したドライバーに警察庁所轄の「自動車安全運転センター」で、適正診断や講習の対象となる事故を起こしていないという証明書を取らせるように義務付けた。ドライバーは証明書を雇用主に提出した後に、実際の乗客業務を許される。事故歴が判明すれば、改めて適正診断と講習を受けさせるという。

事業者が事故歴の把握を怠った場合は、警告や車両使用禁止などの処分にする。繰り返して違反する事業者には長期期間の使用禁止処分を出し、「不良ドライバー」の洗い出しを業界全体で進めさせる狙いだ。

自動車離れでドライバー不足が深刻

火曜日, 1月 19th, 2010

「23人中2人」。ある企業が20―25歳の若手社員を対象に運転免許保有者を調べた。新設した部署で身分証明書を作成する時、収集した個人データで判明した数値だ。人事担当者は「改めて若者の自動車離れを痛感した」という。

かつて運転免許の取得は若者にとって「必要条件」だった。表向きは「持っていないと就職に不利だから」とされたが、その実は「自動車を運転したい」「自家用車を持ちたい」が本音ではなかったか。50歳以上の男性なら、18歳を過ぎたたら免許のことで頭がいっぱいになった人も多いだろう。

警察庁の統計によれば、普通運転免許保有者は全体として増加傾向にあるものの、ここ数年34歳以下の若年層に限っては軒並み前年比減が続いている。例えば00年末の20―24歳の男性の免許保有者は382万5857人。それが08年末には305万2839人と大きく減った。増加率が著しいのは60歳以上の人たちで、特に女性が目立つ。昔は若い男性、今はシルバー世代の女性が免許取得に熱心だ。大型、中型で微減が続く中、その基礎となる普通免許がこうした状態なのは心配になる。

全ト協は60歳未満の大型免許保有人口の将来予測で、08年の316万9000人が20年には24%減少して、240万1000人になると指摘した。また、国交省のトラックドライバー供給状態の推計では、15年には業界が必要とするドライバー88万3000人に対し、供給される数は74万2000人で14万1000人が不足すると予測。これは若年層の自動車離れを考慮しない数値なので、実際はもっと増える可能性がある。

景気が低迷している今は、あまり実感がないかも知れない。だが「ドライバー不足」はすぐそこまで迫っている。個々の中小事業者では手に負えない問題だ。全ト協は「今後、対策を検討していく」方針だが、各地のト協もそれに頼るばかりでなく、地域の実情に応じた独自の工夫を速やかに展開してほしい。

(情報提供元:株式会社物流産業新聞社)